いつかはイスタンブール!
トルコのマラソン大会に、参加してみない?」
トルコ航空から突然の申し出があったのは、大会開催のほぼ3週間前。
あまりに急な誘いだったが、それでも『出会い』が空路12時間50分の地、イスタンブール取材に出掛けたのは、なんといっても、“ヨーロッパとアジアを結ぶ大会”というスケール感の魅力からだ。
ヨーロッパとアジアを分ける、ボスポラス海峡。
この海峡に架かる自動車専用の橋をスタートし、から中世、近世と世界史の舞台として栄えてきたイスタンブールの街を走るのが、『イスタンブール・ユーラシア・マラソン』だ。
10年は第32回開催となり、10万人が参加するという出会い系の規模の大会となった。
それにしても、10万人……。
『東京マラソン』の約3倍というにまず驚かされるが、これはボスポラス大橋を渡るだけの8kmウォーキングへの参加者も含めた数。15kmとフルへの参加は、さほど多くなく、コースが混み合って走れない……なんてことはない。
もっと凄いのが、ロケーション。
走るコースのあちこちに、ビザンチン帝国がオスマン軍に敗れた1453年にすでにそこにあった歴史的建造物がゴロゴロしているのだから。加えて、世界の覇者として君臨したオスマン帝国の栄華を感じさせる遺跡が、今でも街の中心の人々の暮らしにバリバリに密接しているのだから。
ボスポラス大橋から新市街へ抜け、旧市街を巡ってマルマラ海へ、そして最後はオスマンの王宮であるトプカプ宮殿の丘に駆け上り、世界的に有名なブルーモスク前でゴール。
ざっとこれだけで1600年以上の歴史を走っている。おまけに、イスラムの正午過ぎの礼拝の時間になると、街中にコーランが響き渡り、その中を走ることになる。
そう、書いているだけでもクラクラしてくる光景なのだ。
街の面白さは、もっと凄い。